保育園の種類を知ろう!認可と認可外の違いって?保育所とは何が違う?

保活

子育てをしつつ、お仕事も頑張りたいというママにとって、保育園選びは最初の重大ミッションですよね。

でも、一口に保育園と言っても、実はその種類は様々。 「認可保育園」や「認可外(無認可)保育園」という言葉を耳にしたことのある方は多いかもしれませんが、何がどう違うのかはご存知ですか?

一見ややこしい保育園構造ですが、 それぞれにどんな特徴があるのかを知っておくことで保活の幅が広がります。 保育園の種類をしっかり理解し、自分のライフスタイルにぴったり合った園を見つけていきましょう。

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わかりにくい保育園の種類を簡単整理!

子どもを保育園に預けるために行う、「保活」。園の見学や説明会への参加、書類の作成等々、やらなければいけないことが山ほどあり、毎年多くのママが保活に苦戦されています。

そんな保活をスムーズに行うため、まずは保育園の種類をしっかり整理しておきましょう

なぜなら、 保育園はその種類により、入園条件や申し込み方法に違いがあるからです。入園時の注意点を事前に把握しておけば、入園先候補の選択肢の幅が広がる可能性もありますよ。

保育園の種類は主に「認可」と「認可外」

保育園の種類は大きく二つ、「認可」と「認可外(無認可)」に分けて考えると、とってもわかりやすいです。

たかひろ(夫)

「認可」や「無認可」ってよく聞くよね。つまり、保育園の種類は2種類ってこと?

さとみ

ううん。保育園の種類自体はもっといっぱいあるの。でも「認可」か「認可外(無認可)」かによって、その特徴が大きく二分されるのよ。

あや(友人)

「認可」と「認可外」では入園基準も違うのね!「保育園を利用できる=ママが働いている」というイメージは、実は認可保育園のものだったのね。

「認可」「認可外」を分けるポイントは1つ、「国の定めた基準をクリアしているか否か」です。

小規模・企業型などなど、保育園には様々な種類がありますが、「認可」か「認可外」か?この線引きによって、申し込み先や受け入れ基準が異なるということを、しっかり理解しておきましょう。

保育園と保育所は何が違うの?

たかひろ(夫)

ところで、上の表では「認可保育所」という言葉が使われているけど、「保育所」と「保育園」には何か違いがあるの?

改めて確認してみると、「○○保育園」「△△保育所」と個々の施設名の名称も混在しているのです。この違いは認可と認可外によるもの?はたまた規模などの違いなのでしょうか?

実は、私達が耳慣れている「保育園」というのは通称で、「保育所」という呼び名が正式なんです。ですから、呼び名は違えど中身は同じ、と解釈してOK。

「保育園」「保育所」と、どちらの名前がついていても、子どもを保育する施設としての機能に何ら違いはありませんし、個々の園の名称も種別を表しているわけではありません。

さとみ

行政の書類などでは正式に「保育所」と記載されているけれど、一般的には「保育園」という通称の方が馴染みがあるよね。だからこの記事の中でも、「保育園」という呼び名を使っていくよ。

それでは、認可保育園と認可外保育園の特徴について、もう少し詳しく確認していきたいと思います。

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人気絶大!認可保育園は常に高倍率

保育園といえば待機問題。入りたくても入れない狭き門、ですよね。その代表格に当たるのが認可保育園です。認可保育園の主な特徴はこのようになっています。

  • 国の定めた基準をクリアしている施設
  • 申し込み先は自治体(申し込みできるのは在住・在勤地の保育園)
  • 入園対象は両親ともに就労しているなど、「保育の必要性のある」子ども
  • 公費で運営

では、なぜこの認可保育園は狭き門なのでしょうか?

認可保育園が人気の理由

認可保育園になかなか入れないのは、入園希望者が多く倍率が高いから。つまり人気が殺到しているわけですよね。

認可保育園の絶対的人気の理由は、以下の2点が大きな要因と言えるでしょう。

  1. 「国の基準をクリアしている」という安心感
  2. 公費運営のため、費用負担が少ない

認可とは、言ってみれば「質の良い施設」であるというお墨付きを掲げているようなもの。かわいい我が子を預けるには、充分信頼できる施設ということですね。

ちなみに、国が定める基準は、保育士さんの配置人数や、保育室・園庭の広さなど多岐に渡ります。

中でも広さの基準が設けられている園庭は、「子どもにたくさん外遊びをさせて欲しい」と願うママ達にとって大きな魅力。認可保育園を選ぶ重要ポイントの1つとなっているようです。

また、幼児養育の無償化で、保育料が無償となったことも、認可保育園の魅力をさらに高めていると言えるでしょう。

さとみ

認可保育園と認可外保育園の保育料の違いについては、『幼児教育無償化』についての記事で詳しく解説するわね。

認可保育園の申請と選考

認可保育園への入園申請先は各自治体。当然、入れるか否かの選考を行うのも自治体の判断ということになります。

その選考方法は、ポイント制。このポイントは、「どれだけ保育の必要性があるのか」を見て加点され、「ポイントが高い子供=保育の必要性が高い子ども」が優先的に入園できる仕組みになっているのです。

ポイントの決め方の一例としては、以下の通りです。

  • 専業主婦よりも、既に働いているママの方がポイント高。
  • 週3日のパート就労よりも、正社員フルタイム勤務の方がポイント高。
  • 同じフルタイム勤務でも、勤務時間が長い方がポイント高。

待機児童が多い保活激戦区では、ポイントが満点でなければ認可園には入れない、という地域もあるのだとか。人気が高い上に、保護者の就労状況などの過程環境が選考に大きく作用するため、希望しても入れるとは限らない、という構図になっているんですね。

さとみ

ちなみに、認可園には公立と私立があるの。私立の方が経営元の特色が出やすいという傾向はあるけれど、申請や選考方法は同じだよ。

厳しい倍率を突破して狭き門をくぐり抜けたら、身も心も晴れやかに入園式に臨みたいところですよね。

でも保育園って、制服のない園も多いんですよね。そうなると服装選びにも頭を使うものです。「うちの子が1番かわいい!」と自信をもって断言できちゃうような女の子コーデ・男の子コーデのチェックはこちらでどうぞ。

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認可外(無認可)保育園には魅力がいっぱい!

次に、認可外(無認可)保育園について確認していきましょう。認可外保育園とは、「国の定めた基準を満たしていない」、つまり認可されていない保育園のこと。

その特徴は、認可保育園とは大きく異なります。

  • 国の定めた基準をクリアしていない点がある
  • 申し込みは各園に直接(在住・在勤に関わらずどの地域でも申し込み可)
  • 入園基準、選考は各園で決定(保護者の就労が絶対条件ではない)
  • 費用は各園の自由設定となっているため、認可保育園に比べて高額なところが多い

ただ、「認可外」「無認可」という言葉だけを見ると、何だか「ちゃんと認められていない施設」という印象を受けてしまいますよね。

実際、「認可外保育園は認可保育園よりもよくない施設」というイメージを漠然と抱いているママも少なくありません。

あや(友人)

だって「国の基準をクリアしていない」ってことは、やっぱりどこか不備があるんじゃないかしら?って不安を感じるわ。

さとみ

でもね、必ずしも認可外保育園が認可保育園に劣っているというわけではないんだよ。

認可外保育園は自由度が魅力

保育園が認可外(無認可)になってしまうのは、何か大きな問題があるというわけではありません。例えば、保育室の広さが基準より少し足りない、というだけでも「認可外」になってしまいます。

でも、保育室の広さは基準に若干足りないけれど、保育士は認定園と同じだけ配置されている。園庭はないけれど、毎日近くの公園まで外遊びに連れて行ってくれる、などといった保育園もたくさんあるんですよ。

また、認可外保育園ならではの魅力もたくさんあります。

  • 認可保育園に比べて、保育時間や休日保育などの融通が利く園が多い
  • リトミックや英語など、教育に力を入れている園も

「基準をクリアできない」というと何だかマイナスイメージですが、国の基準に捉われず、特色ある保育を行っている保育園、と考えてみるとどうでしょうか。実際、独自の方針で自由に保育を行うために、あえて無認可のままでいる保育園も少なくないようです。

たかひろ(夫)

働き方にもいろんなスタイルがあるから、保育時間の融通が利くのはポイント高いよね。

さとみ

魅力的な園もたくさんあるから、「認可されていない」と先入観を持ってしまうのはもったいないよ!是非、実際に足を運んで様々な園を比較検討してみてね。

認可外保育園の申請と選考

認可外保育園の入園申し込みは、保育園に直接行います。そのため、選考はもちろん各保育園で、その基準や 方法も園によって様々。

面接などを行っている園もありますが、中には申し込み順、つまり早い者勝ちという園もあるようです。

さらに、認可外保育園の大きな特徴となるのが、保護者の就労が入園の絶対条件ではないということ。

あや(友人)

これから仕事を探していきたいとか、ちょっぴりリフレッシュしたい専業主婦ママでも利用することができるんだって。

認可保育園に入れなかったら、認可外に申し込みを・・・と考えているママも多いかと思いますが、認可園の選考結果が出る頃には、認可外保育園の空きも軒並みなくなっている可能性があります

「ここぞ」と気に入った園があったなら、あえて認可外の保育園を第一希望にして早めに申し込むという決断も必要かもしれませんね。

とはいえ、認可園に比べて費用が高額になりがちな無認可園。申し込みに二の足を踏まざるを得ないということもあるでしょう。

そこで、次は認可外でありながら、公的な助成を受けている「認証保育園」と「企業主体型保育園」についてご紹介したいと思います。

さとみ

助成金が出ることによって、利用者負担となる保育料も低額に抑えられているんだよ。

認可外保育園は、居住地に関わらず幅広い範囲で選ぶことが可能ですが、その後小学校に入学することを考えると、やはり学区内にある園の方がよいのでは…?なんて思いもありますよね。

そんな迷いがある方は、保育園だけでなく、お子さんの預け先として“幼稚園”も視野に入れてみてはいかがでしょうか。最近は預かり保育の充実している幼稚園も増えていますので、検討の価値ありですよ。

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認証保育園は東京都オリジナル

認証保育園」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?言葉だけ見れば「認可」と似ているようですが、中身は少し違います。

まず、認証保育園は東京都独自の制度です。

都市部では、そもそも園庭や保育室の面積など「広さ」を確保することが難しいことも多々。その結果、国の定める基準を満たす認定保育園の設置も難しい、という事情があります。

そこで、東京都が独自に基準を定めたのが「認証保育園」。認証保育園は、多様化している保護者のニーズに広く対応できるよう基準が設けられているのが特徴です。

  • 東京都が独自の基準を設置
  • 職員の配置は認可保育園と同様
  • 料金は各園の自由設定だが、上限が決められている
  • 0歳児保育を必ず実施
  • 13時間の開所が基本

ここで特に注目したいのが、0歳児保育の実施開所時間

実は、認可保育園には0歳児保育のない園もあるんです。また、認可園の保育時間は11時間

認証保育園は基本的な保育時間が長いため、退勤時間の遅い仕事をしていたり、残業の多いパパママのニーズに応えられるようになっているんですね。

さとみ

こんな風に、認可外保育園に自治体が独自に基準を定めているものを「地方単独保育事業」と言うの。東京都の他にも、横浜保育室やさいたま市のナーサリールーム等いろいろあるんだよ。

育休後すぐに仕事に復帰したいママにとって、0歳児保育を行っている保育園が多いのは有り難いことですよね。でも生まれたばかりのまだ小さい我が子を抱いていると、0歳から保育園に預けるなんて早すぎる?可哀そう?なんて心配になったり…。

でも大丈夫です!0歳からの保育園生活にはいいことがいっぱいあるんですよ。こちらの記事ではそのメリットについて解説しているので、ぜひ参考にして保活に励んで下さいね。

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地域の子も利用OK!企業主導型保育園

企業主導型保育園は、その名の通り企業、つまり会社が作っている保育園。

たかひろ(夫)

ああ、会社内や会社の近くに保育園があって、従業員の子どもを預かってくれる、ってやつだよね?親の通勤場所と子どもの通園場所が同じだと助かるよなぁ。

さとみ

そうよね。それに子どもが体調を崩したりしても、すぐに様子を見に行けるというのも心強いわね。

会社の従業員であれば利用しやすく、かつ費用も低額。専業主婦のママなど、これから仕事を探すという方は、最初から保育園付きの会社をターゲットにするというのも一つの手かもしれませんね。

ただ、企業主導型保育園は「会社の従業員しか利用できない」と思いがちですよね。しかし、実は従業員でなくとも利用が可能なんです。

地域のお子さんの受け入れは任意ですが、定員に余裕のある場合は受け入れている園も多くあります。諦めずに一度問い合わせてみるといいですね。

さとみ

ちなみに、会社で作られている保育園の中には0歳~2歳が対象の認可保育園もあるの。こちらは事業所内保育所といって、地域枠は任意ではなく義務付けられているんだよ。

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第3の選択肢?認定こども園とは?

最後に、 「認定こども園」についても簡単にご紹介しておきましょう。

“保育園”という名はついていませんが、 認定こども園も保育園機能をもっている施設です。もっと詳しく言えば、『保育園と幼稚園の機能を併せ持った施設』のこと。

  • 保育園型の利用をする0歳~2歳児
  • 保育園型の利用をする3歳~5歳児
  • 幼稚園型の利用をする3歳~5歳児

が、同じ園に通園している施設とイメージしてもらえればよいかと思います。(3歳~5歳児は、保育園型利用・幼稚園型利用の子どもが同じクラスに在籍)

こども園の保育園型利用の特徴は以下のようになっています。

  • 申請、選考は自治体
  • 入園対象は、両親が共働きなど「保育の必要性」のある子ども
  • 幼稚園型部分との併願申し込みが可能(幼稚園型の申請は各園へ)
  • 入園後に親の就労形態が変化した場合などは、保育園型⇔幼稚園型の切り替えが可能
たかひろ(夫)

「保育の必要性」が条件で、申し込みや選考が自治体ということは、認定保育園と同じ感じだね。

さとみ

幼稚園型との併願ができたり、保育園型と幼稚園型の切り替えができるのが嬉しいわね。

もしも、保育園型部分への入園叶わず、幼稚園型部分の利用となってしまっても大丈夫。何と言っても保育園機能がついていますから、早朝や夕方の預かり保育が充実しているのが嬉しいところです。

そして、例えば就労時間の増加など、状況が変われば保育園型への移行のチャンスもあるんですよ

また、逆に保育園型を利用中にママが途中で退職されても、幼稚園型に移行が可能ですので、転園することなくお子さんは同じ園に通うことができます

年々その数を増やしている認定こども園。幼稚園型部分の利用も含め、保活の選択肢として今後さらに人気が高まってくるかもしれませんね。

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まとめ

  • 「認可保育園」は、国の定めた基準をクリアした保育園。公費運営で常に高倍率。申請・選考は各自治体で、入園は保育の必要性の高い子どもが優先される。
  • 「認可外(無認可)保育園」は、申請・選考ともに各保育園。国の定めた基準に満たない点はあるが、必ずしも認可園より劣っているというわけではなく、独自の特色を活かした魅力的な園もたくさんある。
  • 「認証保育園」は東京都が独自に基準を定めた認可外(無認可)保育園。
  • 「企業主導型保育園」は会社の従業員が利用できる認可外(無認可)保育園だが、地域の子どもも入園できる。
  • 「認定こども園」は保育園と幼稚園の機能を併せ持つ施設。保育園型としての利用は、認可園と同じく申請選考ともに自治体。

膨大なエネルギーが消耗される保育園選び。保活の大変さは不変でも、保育園の種類、そして選ぶ際の優先順序をしっかり整理して臨むことで、ママの混乱や後悔は回避できるかもしれません。

お子さんにとっても、ママにとっても、「ここでよかった」と思えるような保育園との出会いとご縁がありますように。