“離乳食”について調べると、いろいろな決まりがありますよね。この食材はこう調理して、これはまだ与えてはいけない…。でも、本当に全部その通りにしなきゃいけないの?と、気が遠くなっているママもいるのではないでしょうか。
ただでさえ忙しい育児、全部頑張っていたら疲れてしまいます。ポイントを抑えて【頑張らない離乳食作り】を始めましょう。
今回は、現役ママの体験談を元に『しっかりやるけど手抜きもできる』、離乳食初期の取り組み方についてご紹介していきます!
離乳食はいつから?開始の目安は?
離乳食を始める時期は、生後5ヶ月を過ぎたら、と言われています。でも、5ヶ月になったその日から始めなきゃいけないというわけではありません。
“生後5ヶ月”というのはひとつの目安であり、何より大事なのは『赤ちゃんの準備が整っていること』です。まだ始める時期ではないのにあげようとしても、離乳食をスムーズに進めることはできません。
では、その準備とは一体何なのか気になりますよね。それは、主に赤ちゃんからこのようなサインが見られたら離乳食を開始するようにしましょう。
- 首はしっかりすわっている?
- 体を支えてあげればおすわりできる?
- よだれは増えた?
- 大人の食事の様子をじっと見たり、食事に興味が出てきている?
- スプーンなどを口に入れても、嫌がったり押し出したりしない?
体がしっかりしていないと上手に飲み込むことはできませんし、よだれもある程度なければ食べ物を消化しにくいです。食事に興味がなければ、そもそも食べ物を口に運ぶということもしませんよね。
それから、もうひとつのチェックポイントとして「押し出し反射(舌挺出反射)」があるかどうかも見てみましょう。
この押し出し反射があるおかげで、おっぱい以外のものが口に入ってきた時、誤って誤飲などをして窒息しないように本能的に物を押し出すことができます。
なので、この反応は自分の命を守るためのものなのですが、離乳食をあげるにはちょっといらないものですよね…。物を押し出されてしまっては、スプーンを口に入れることができません。
でも、この反応は成長とともに自然となくなっていきます。その時期が、平均で生後5ヶ月過ぎ頃。離乳食を始める目安が「生後5ヶ月を過ぎたあたりから」などと言われるのは、この反応がなくなる頃を意味しているためなんです。
そのため、この押し出し反射がなくなってきたことを確認してから離乳食を始めてみましょう。それを確認するには、例えば離乳食用のスプーンなどを口の中に浅く入れてみてください。そのスプーンを舌で押し出してくるようならまだ始める時期ではないと言えるでしょう。
もちろん、この反応が消える時期は個人差があります。発達の目安というものは、あくまで平均的なものです。まわりから少し遅れていても気にしすぎることはないですよ。その発達の目安について、こちらで詳しくお話ししているので、参考にどうぞ。
離乳食初期のスケジュール例!授乳の頻度は?
赤ちゃんの準備が整ったら、いよいよ離乳食開始!初めておっぱいやミルク以外のものを口にした時、どんな反応をするのか楽しみですね。
ただ、この頃の赤ちゃんはまだおっぱいやミルクからの栄養が主です。そのため、離乳食初期は、あくまで食べることに慣れる期間だと思いましょう。
ただ、離乳食は時期ごとにいくつかポイントがあるんです。初期の離乳食では、以下のことを頭に置いておきましょう。
離乳食はまだ1日1回のみで、今まで通りの授乳をして栄養が偏らないようにしてあげてください。ミルクは数時間の間隔をあけて、母乳は欲しがるだけ与えて大丈夫です。
じゃあ、今まで通りの授乳…ということは、どのタイミングで離乳食をあげたらいいの?
たしかに、授乳の前なのか後なのか?朝なのか夜なのか?などと迷ってしまいますね。
正確には答えはありません。赤ちゃんの機嫌がよかったり、ママがゆったりと過ごせる時間などを見て離乳食タイムを設けましょう。例えとして、午前中に与える場合はこのようなスケジュールを組んでみるのはいかがでしょうか。
10:00 授乳+離乳食
14:00 授乳
18:00 授乳
22:00 授乳
生活リズムを整える、という意味では毎日時間を決めて行うのがいいかもしれません。ただ、私は必ず時間厳守!とまではしなくてもいいんじゃないかな、と思います。
例えば、この頃の赤ちゃんは夜中覚醒してしまうことも多いですよね。そうすると、夜は全然眠らず、朝方になってようやく寝てくれた…なんてこともしょっちゅうあるかと思います。それだと当然朝起きる時間もずれてしまいますし、パパやママも寝不足になってしまいますね。
そんな日は、例えば10時→14時などに離乳食タイムを変更してしまっても全然OKです!むしろ、ママの独断で設ける「離乳食お休みDay」があってもまったく問題なし!
離乳食は、我が子のためを思ってついつい頑張ってしまいがちです。実際に私もそうでしたし、今も尚子供の食事のことで常に悩んでいます。
ですが、離乳食初期で重要なことは、「どれだけ食べたか」ということではありません。「しっかり唇を閉じて食材を飲み込めたか」を重視してあげるようにしましょう。
これなら例え多くは食べてくれなくても、肩の力を抜いて離乳食に取り組めそうね。でも、やっぱり赤ちゃんの口に入るものだし、もう少し細かいポイントも抑えておきたいな。
初めての離乳食は分からないことだらけだもんね。初期の離乳食作りのポイントとして、他に食材の選び方についても見ていくよ。
ちなみに、育児を頑張り過ぎて疲れた時は、SNSの育児漫画を見るのがおすすめ!きっと、爆笑してストレスなんて一瞬でどこかに吹き飛んでしまいますよ。
離乳食初期はアレルギーに要注意!
初めて口にするものは、アレルギーの心配をまず第一に考えること!重大な事故へと繋がらないよう、いくつかの注意点があるのよ。
アレルギーは、赤ちゃんから大人まで発症するものなので、なんだか身近なものだと思ってしまいがちですよね。
ですが、アレルギーは命を落とす危険性がある病気だということを忘れてはいけません。そして、その原因は食物であることが多いです。
何もかも初めて口にするこの時期。年齢的にも赤ちゃんが一番発症しやすいですし、それを考えれば毎日の離乳食作りに慎重になってしまうのも当然ですよね。
ですが、一度肩の力を抜いてみましょう。初めての離乳食では、いくつかの基本的なことを抑えておけば大丈夫。すべてにおいて悩み考える必要はありません。
その「基本的なこと」というのは、主に以下の2つです。
- 初めての食材は、1日1種類のみ。
- 食後2時間以内に変わった様子がないかチェックすること。
それぞれひとつずつ見ていきましょう。
アレルギー源を特定させよう!
もし食べたものでアレルギー反応が出た場合、その後受診した時に医師に的確に伝える必要がありますよね。それに、今後の離乳食作りにはもちろんその食材は避けていくかと思います。
なので、そのアレルギー源が何だったのかを特定させる必要があります。しかし、その離乳食で初めての食材が数種類あった場合、そのうちのどれが原因だったのかが分からなくなってしまいますよね。
そうならないように、初めて食べさせる食材は、1日1種類のみとします。そして、まずはスプーン1さじのみ与えて様子を見てあげてください。ここで特に変わったことがなければその食材は大丈夫だと言えるので、その後少しずつ量を増やしていくようにしましょう。
食後はアレルギー反応を要チェック
しかし、逆に食べてからおよそ2時間以内に以下のような症状が現れた場合は、アレルギーの可能性が高いです。
これらの症状が、必ずしもアレルギーが原因であるとは言い切れません。しかし、前述した通りアレルギーは時に命を落とします。
そのため、万が一赤ちゃんの様子が急変してもすぐに病院に行くことができるよう、かかりつけ病院の診療時間内に離乳食タイムを設けるといいですね。
もし診療時間外に異変が現れたら、多くの場合は救急診療にかかることになるかと思います。しかし、救急診療だとその日の当番の医師が小児科の先生であるかどうかは分かりません。もしかしたら専門外の先生であることも。
そのように、もしものことを考え、そしてその時に適切な対処ができる環境であるかを考えれば、自然と安心できる行動につながっていくのではないでしょうか。
離乳食初期の進め方や注意点は?栄養バランスは重要?
大人の食事は栄養バランスを考えて作るよね。やっぱり赤ちゃんにもバランスよく食べてもらいたい!
そう思うのは、しっかり赤ちゃんのことを考えている証拠だね。偉い!でも、離乳食期は与えていい食材・悪い食材があるから要注意だよ!
赤ちゃんの頃から栄養バランスを考えて作ってあげるというのは、とても愛が溢れていて素晴らしいことだと思います。ただ、離乳食は進め方や注意点があったり、与えてはいけないNG食材などもあるんです。
しっかりと知識をつけ、お子さんの健康と安全に配慮した離乳食作りをしていきましょう。
与える前には必ず加熱!
離乳食に使用する食材は、必ず加熱してから与えるようにしましょう。
野菜なども、一見新鮮で何もないように見えても必ず何かしらの菌は付着しています。スーパーなどで包装されずに売られている食品なんかは、誰が触ったのか分かりません…。まだ抵抗力が低く、消化機能が未熟な赤ちゃんにとっては食中毒などの危険が高まります。
そのため、レタスやトマトなど、普通は生で食べられるものであっても、必ず加熱調理が必要です。また、一度茹でたものを冷蔵庫などで保管した場合も、食べさせる前にはもう一度加熱してあげましょう。冷蔵庫は必ず安全!という保管場所ではありません。冷蔵庫の中で菌が繁殖している場合もあるので、冷蔵庫を信用しすぎるのは禁物ですよ!
また、加熱調理して軟らかくなった食材は消化もしやすくなります。何分もコトコト煮たりするのは正直めんどうに感じてしまうことも多いですよね。しかし、赤ちゃんの胃腸に負担をかけないようにするには必須事項です。
根菜など、軟らかくなるまでに時間がかかる食材は、最初に何分かレンジにかけると火が通るのが早くなるよ!ただ、やりすぎると水分が飛びきってしまって使えなくなるから様子を見ながらレンチンしてみてね。
離乳食初期に味付けは必要なし
大人の食事は調味料などを使って味を付けるのが当たり前ですよね。しかし、離乳食期には味付けは必要ありません。
理由は、離乳食初期の目的は「母乳やミルク以外の食べ物があるのを知る」ということです。そのため味付けは特に必要なく、素材そのものの味を知ってもらえれば十分です。
また、この頃から味の濃いものに慣れてしまうと、この先ずっと味の濃いものばかりを好むようになってしまいます。味が濃いもの=調味料がたくさん使われている=塩分が多い!そうなると、高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病を引き起こしてしまうかもしれませんし、肥満の原因にもなり得ます。
ただ、絶対に味付けをしてはいけないというわけではありません。もし味付けをする場合は、風味づけ程度の薄味を心がけるようにします。
市販で赤ちゃんの用の調味料なども売られていますし、または野菜を煮た後の煮汁を使うのもおすすめです。野菜の味が染み出ているので、自然な甘さなどを感じることができますよ。
離乳食の進め方のポイントは栄養素
離乳食は、初めからなんでもあげていいというわけではありません。しっかりと順序付けて与えていき、固形物に慣らしていくようにします。
この時、一気に進めようと焦るのは禁物です。この頃の赤ちゃんの消化器官はまだまだ未熟。ゆっくり進めていかないと、赤ちゃんの体に負担がかかってしまいます。
そのため、離乳食の進め方にもポイントがあるのですが、この時重視するのはその栄養素。食材というのは栄養素ごとにグループ分けがされていて、主に以下の3つに分別されます。
引用 大阪市ホームページ
- 米、パン、いも、麺など・・・熱や力になる
- 野菜や果物など・・・体の調子を整える
- 肉、魚、卵、牛乳など・・・体をつくるもと
このように、食材ひとつひとつの役割は違うため、「バランスよく食べましょう」と言われているんです。それなら尚更離乳食もバランスよく!と思いますよね。しかし、離乳食初期に取り入れられる食材は決まっていますし、取り入れていく順番だってあるんですよ。
順番!?そんなものまであるんだぁ。
離乳食初期に取り入れる食材は、米→ビタミン類→タンパク質の順番で徐々にその種類を増やしていきます。10倍がゆに慣れてきたら野菜をプラスし、野菜にも慣れてきたら魚などもプラスする…という感じですね。
でも、同じお米や魚でも種類によっては離乳食初期には使えないものもあります。…というより、使える食材よりも使えない食材の方が多いくらいかもしれません。
なんだか離乳食っていろんなルールがありますよね。「最初に知識を付けておきたい」という慎重派ママは、育児本を活用していくのもおすすめですよ。
離乳食初期のOK・NG食材チェック表!
離乳食初期のルールって、結構細かく決められているのね…。ズボラな私でもできるかな。
大丈夫!初めは戸惑うことが多いかもしれないけど、特に特別なことは何ひとつないのよ。一緒に基礎を学んで、安心して離乳食作りに取り組んでね。
“決まり事”というだけでなんだか気が重くなってしまう…という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、本当に深くは考えなくて大丈夫。使えない食材が多いということは、OK食材を覚えやすいということ。
その知識がついたら、いよいよ離乳食づくりを開始していきましょう。私が実際に使って本当におすすめしたい離乳食グッズをこちらの記事にまとめました。今は便利な育児グッズもたくさんあるので、うまく利用しながら「しっかりやりつつ楽をする」をモットーにしていきましょう。
ごはん類
日本人には欠かせないお米!離乳食は、まずこのお米から始めていきます。
10倍がゆをなめらかにすりつぶし、それをまずは一口。赤ちゃんの様子を見ながら、翌日は二口、さらにその次は三口…と徐々に増やしていくようにします。
しかし、お米にも様々な種類がありますが、何を使ってあげたらいいのでしょうか。
- 白米【◎】
- 玄米、雑穀米【×】
- もち米【×】
もち米は当然ですよね。しっかり噛めずにのどに詰まらせてしまう危険があります。
玄米・雑穀米は健康に良さそうなイメージがありますが、赤ちゃんにはNG。消化にかなり時間がかかる食材なので、赤ちゃんの未熟な消化器官には大ダメージを与えてしまいます。
離乳食期は、白米のみ使うようにしましょう。
パン類
主食といえば、もうひとつパンが思い浮かびますよね。パンは自家製で作ってらっしゃる方も多いのではないでしょうか。愛情いっぱい手作りパン、我が子にもぜひ食べてほしいですよね。
しかし、菓子パンやロールパン、クロワッサンなどは油分がたっぷり!フランスパンは、油分はありませんが塩分がたくさん含まれています。
そのため、食パンのみ離乳食初期に使うことができます。
- 食パン【◎】・・・6ヵ月から
- 菓子パン【×】
- ロールパン【×】
- フランスパン【×】
- クロワッサン【×】
ただし、パンを食べさせてもいいのは生後6ヵ月~。それまではお米で炭水化物に慣れさせてあげましょう。
麺類
麺類も食べさせていいもの・悪いものが決まっています。
- うどん【◎】・・・6ヵ月から
- そうめん【◎】・・・6ヵ月から
- そば【×】
- 中華麺【×】
- スパゲッティ【×】
うどん、そうめんは、生後6ヵ月以降なら与えてOKです。塩分を含んでいるものは、ゆでたあとよく水で洗うようにしてください。また、原材料の小麦はアレルギーが出やすい食材です。初めて与えたときは、注意深く観察してあげてくださいね。
同じ麺でも、そばは離乳食期全般を通して与えることはできません。そばは、小麦よりももっとアレルギーの心配が大きいです。「1歳になってもまだあげたことがない」という先輩ママさんも多いんですよ。
そばは離乳食が完了してから、様子をみて与えるようにしましょう。
野菜・果物類
お米に慣れたころから取り入れるビタミン類は、野菜や果物などから摂取します。
初期から取り入れることができる食材が多いため、ここではNG食材のみご紹介します。
- きゅうり、ズッキーニ
- チンゲン菜
- 里芋、山芋
- さやいんげん
- ネギ、ニラ
- にんにく、生姜
- ピーマン、パプリカ
- オクラ
- もやし
- ごぼう
このように、硬いものや苦みやにおいが強く癖のあるもの、繊維の多いものなどは離乳食初期には向きません。
これらを避けて、じゃがいも、にんじん、たまねぎ、さつまいも、かぼちゃなどからビタミン類を取り入れていくようにしましょう。ほうれん草や小松菜などもOKですが、茎は繊維が多くて食べづらいです、葉先のみを使い、柔らかくゆでた後すり潰すなどして与えましょう。
果物類
果物も取り入れられる食材が多いです。
りんごならすり下ろしたり、みかんなら絞って果汁にしたものを薄めたり、バナナなろすり潰してペースト状にしたり。赤ちゃんが食べやすい形状にして与えてあげてください。
ただ、果物にもNG食材があるのでこちらもご紹介します。
- パイナップル
- キウイ
- 南国フルーツ(マンゴーなど)
- グレープフルーツ、レモン、プラム
- ドライフルーツ
- 缶詰の果物
パイナップル、キウイ、南国フルーツはアレルギーの心配があるのでこの時期にはNGです。グレープフルーツやレモンなどは刺激が強すぎるので、1歳前後から与えるようにします。
また、同じ果物でもドライフルーツや缶詰などは離乳食には向きません。もう少し赤ちゃんが大人になってから親子で一緒に楽しむようにするといいですね。
豆類
では、ここからはタンパク質の食材を見ていきます。お米や野菜、果物に慣れてきたころから取り入れていきましょう。
まずは豆類。あんなに小さな見た目なのに、とっても栄養が高いので、離乳食にはぜひ使っていきたい食材ですよね。離乳食初期には使えるのでしょうか。
- 枝豆【△】
- そら豆【△】
- 金時豆【△】
- ひよこ豆【△】
- 豆腐【◎】・・・6ヵ月から
- きな粉【◎】・・・6ヵ月から
- 納豆【×】
- 高野豆腐【×】
- 油揚げ【×】
豆は、離乳食初期から与えることができます。ただし、そのままの形状では食べさせないでください。まだうまく噛むことができないので、丸呑みしてしまって気管に詰まらせてしまう恐れがあります。必ず柔らかく茹でた後にすり潰すなどして与えてください。
また、豆の皮は取り除いてから調理するようにしましょう。皮は消化に悪く負担になります。
豆腐やきな粉の大豆加工製品も離乳食初期におすすめです。うちの娘はどちらもおいしそうに食べましたし、今でも大好きな食材です。
ただし、注意すべきはやはりアレルギー。大豆もまたアレルギーが出やすい食材です。そして、さらに慎重に様子を見ていただきたいのが、意外にも「きな粉」なんです。
きな粉は、同じ大豆加工製品でも豆腐よりもアレルギーが出やすいです。豆腐は大丈夫だけど、きな粉はNG…ということも。心配なママは離乳食中期以降から与えるようにするといいですね。
魚類
魚は、白身魚・赤身魚・青背魚とありますが、このうち離乳初期に取り入れられるのは「白身魚」のみです。ただ、白身魚のなかでもOK食材、NG食材が分かれます。
- タイ【◎】
- ヒラメ【◎】
- カレイ【◎】
- タラ【◎】
- 銀ダラ【×】
- サケ【×】
- しらす【◎】
- お刺身【×】
銀ダラは、タラという名前が付きますが、この2つは同じ仲間ではありません。同じ白身ではありますが、銀ダラとは実は大型の深海魚です。脂が多いので離乳食初期には向きません。
また、サケも実は白身魚に分類されるんですよ!身が赤いのは、色素によるものです。ですが、こちらも同じく脂肪分が多めなので、中期頃から取り入れていくようにしましょう。
しらすは、青背魚であるイワシの稚魚ですが、こちらは初期から取り入れることができます。なるべく塩分がないものを選び、もし塩分がある場合は熱湯を回しかけるなどして塩抜きをしたものを与えてください。
それからもうひとつ、魚は魚でもお刺身は離乳食期には与えないようにします。生ものなので食中毒の心配もありますし、生魚は消化にも悪いです。
ただ、OK食材のタイやヒラメなどのお刺身を加熱して与えるのはOKです。むしろその方が塩分などの心配もなくておすすめですよ。その場合は、必ず新鮮なものを使うようにしてくださいね。
肉類
肉類は、鶏肉・豚肉・牛肉どれも離乳食初期にはNGです!また、ウインナーやハム、ベーコンなどの肉加工製品も与えてはいけません。
離乳食中期から取り入れていくことができるので、初期は白身魚や豆類などからタンパク質を摂取するようにしましょう。
卵・牛乳
卵や牛乳もタンパク質ですが、この2つもアレルギーの心配があるため離乳食初期にはNGです。
卵は白身の方がアレルギーが出やすいので、中期後半以降によく加熱した卵黄からスタートします。全卵は、卵黄を何度か食べさせて慣らしたあと、後期に移行する9ヵ月以降からOKです。
また、生卵はアレルギーはもちろん、加熱していないので食中毒の可能性も心配です。消化器官が未熟な子供にとっては尚のことですね。
このことから、日本食品衛生協会のホームページには、『2歳以下の乳幼児は生卵は避けるように』と明記しています。そのため、3歳になるまでは加熱してから与えるようにしましょう。
また、牛乳も消化器官が未熟な赤ちゃんには要注意です。アレルギーの心配ももちろんですが、貧血になってしまう可能性もあるんです。これは、牛乳に含まれるカルシウムが鉄分の吸収を邪魔してしまうから。
ただ、牛乳は加熱すると消化しやすくなるので、使用するのは中期以降より加熱後ならOKです。また、牛乳を発酵させたチーズは中期以降、ヨーグルトは中期後半から与えるようにします。
離乳食期にはちみつは絶対NG!乳児ボツリヌス症の危険性
他に、栄養素に関係なく絶対に与えてはいけない食材というものがあります。それが、はちみつ。
はちみつは、1歳を過ぎるまでは絶対に与えてはいけません。乳児ボツリヌス症を引き起こし、場合によっては死に至ります。
ボツリヌス菌は、土壌中などに広く存在している細菌です。ボツリヌス菌が食品などを介して口から体内にはいると、大人の腸内では、ボツリヌス菌が他の腸内細菌との競争に負けてしまうため、通常、何も起こりません。
一方、赤ちゃんの場合、まだ腸内環境が整っておらず、ボツリヌス菌が腸内で増えて毒素を出すため、便秘、ほ乳力の低下、元気の消失、泣き声の変化、首のすわりが悪くなる、といった症状を引き起こすことがあります。ほとんどの場合、適切な治療により治癒しますが、まれに亡くなることもあります。
引用 厚生労働省
加熱してもだめなの?
ボツリヌス菌は、加熱しても死なないの。はちみつって健康にいいイメージがあるけど、1歳未満の子にとっては毒薬!
ヨーグルトなどにもはちみつが入っていることがあるから、成分表をよく確認することを習慣づけてね。
離乳食作りに疲れた時はどうしたらいい?
ただ、栄養をしっかり考えて作っても、その子の個性やその時の気分などでまったく受け付けてくれない時はあります。せっかく作ったのに…と悲しい気持ちになってしまいますよね。
そんな時、きっと「もう離乳食なんて作りたくない!」という気持ちになってしまうこともあるかと思います。そんな時の対処法ですが…それはもう、思い切ってお休みしてしまいましょう!
え?休んじゃっていいの?
いいよ!だって、ママが楽しくないと赤ちゃんも余計に食べないもん。そんな時は市販のベビーフードに頼ってみるのもおすすめだよ。
え!?市販!?なんか不安だなぁ…
離乳食を頑張っているママこそ離乳食での悩みに陥りやすいですし、市販のものには抵抗がある…ということもあるかと思います。ですが、この安全な日本国内で赤ちゃんに害のあるものが売られているということはまずないかと思います。
それに、ベビーフードは離乳食作りの参考にもなるんですよ。
冒頭で、『初期に食材の固さの目安はヨーグルトくらい』とお伝えしました。ですが…ぶっちゃけヨーグルトくらいってどれくらい?って思いませんか?(笑)10倍がゆという名前も初めて聞いたという方も多いのでは?
食材の形状は、本やネットを見てもイマイチ分かりません。そこでお手本となるのがベビーフードなんです。試しにママも一口食べてみると、味付けはどれくらいがいいのかということも分かります。
お湯で溶かすだけで簡単にペースト状になるほうれん草やとうもろこしなんかも売ってるんだよ。柔らかくゆでてすり潰すのは大変だけど、これならすっごく簡単!
葉物野菜は、茹でたりすり潰したりすると量もあまり多くは作れません…。めちゃくちゃ時間かけて作ったのにこれしかないの!?なんて思ったこともしばしば(笑)
それなら、楽できるところは楽してその分赤ちゃんとのふれあいの時間を多くしたいですよね。頑張ることはとっても偉いことです。そんな自分を褒めてあげつつ、ママの休息タイムもうまく作ってみましょう。
大人でも楽しい雰囲気だと食が進みますよね。同じように、なかなか離乳食を食べてくれなかった子でも、ママが肩の力を抜くことで食べてくれるかもしれませんよ。
もし赤ちゃんとの時間が多く取れたら、ぜひこちらの記事を参考に赤ちゃんと目一杯遊んでみてください。まだ月齢が低い子でも室内で今すぐにできる遊びはたくさんあります。
まとめ
- 離乳食は、生後5カ月頃からと言われているが、必ずこの時期から始めなくてはいけないというわけではない。食事に興味が出てきたり、スプーンを嫌がらないなどが見られたら離乳食開始の目安となる。
- 離乳食初期はまだ母乳やミルクからの栄養が欠かせないので、離乳食は1日1回のみ与え、授乳は今まで通りの回数でOK。
- 離乳食初期で重要なことは、「どれだけ食べたか」ということではなく、「しっかり唇を閉じて食材を飲み込めたか」を重視。
- 食材の形状は、なめらかにすり潰した状態でヨーグルトくらいの固さが目安。ベビーフードを参考にしてみると分かりやすいのでおすすめ。
- もしもアレルギーが出た時のために、初めての食材は1日1種類のみとし、まずはスプーン1さじのみ与えて様子を見る。食後2時間は湿疹や下痢・嘔吐などの症状がないか観察してあげることが必要。
- 離乳食に使用する食材は、付着している細菌などで食中毒を起こす心配があるので、必ず加熱調理する必要がある。
- 味が濃いものに慣れてしまうと生活習慣病などのリスクが高まるため、この頃は味付けなし、もしくはごく薄味を心がける。
- 初期は、米→ビタミン類→タンパク質の順番で徐々に取り入れる食材を増やしていく。同じお米や魚の仲間であってもOK食材とNG食材に分かれるので注意しながら食材を選ぶこと。
- はちみつは1歳を過ぎるまでは絶対NG!乳児ボツリヌス症を引き起こし、最悪の場合死に至る可能性も。
初めてのことに取り組むときは何かと不安になりますし、ましてやアレルギーに関する事なら尚更慎重になってしまいますよね。
アレルギーは時に命に関わる重大な症状を引き起こします。そのため、適当に離乳食へと取り組むことはおすすめできません。しかし、その中でも手抜きできるところは手を抜いて、頑張りすぎないようにしましょう。
これから長く付き合っていくことになる我が子の食事。その幕開けが少しでも楽しいものとなるよう祈っています。