外から帰った後、食事の前など、手洗いは子供達にもしっかりと身につけてもらいたい習慣のひとつですよね。
手洗いは、汚れを落とす他に感染症の予防にも効果を発揮します。そのため、手洗いをすることで、インフルエンザや新型コロナウイルスなどの猛威からお子さんを守ることができるのです。
ただし、感染症をブロックするには正しい手洗いのやり方を知らなければいけません。そこで、小さな子供への手洗いの教え方についてご紹介します。お子さんはもちろん、ご家族みんなの健康維持に是非お役立て下さい。
感染予防に効果大!正しい手洗いのやり方は?
子供にしっかりと手洗いをさせるにはどうしたらよいか?を考える前に、まずは「正しい手洗い」方法を確認しておきましょう。
なぜなら、子供に限らず、大人でもきちんとした手洗いができている人は少ないからです。
正しい手洗い方法について、今回は介護士さんにいろいろ教えてもらったよ。 医療や介護分野で仕事をしている人は、「正しい手洗い」が日常的に身についている、言わば手洗いマスターなの。
手洗いは風邪などのウイルス感染の予防対策の要ですが、「正しい手洗い」ができていなければ効果は望めません。ここで 正しい手洗の方法をしっかりと身に着けて下さいね。
手洗いは指先から手首まで!
ウイルス感染の予防にも一役買う「正しい手洗い」について、まずはこちらをご覧下さい。
引用SARAYA
みなさんは、このような手洗いを日頃から実践しているでしょうか?洗う順番はどこからでも構いませんが、手洗いの極意は以下6つのポイントを意識して、手全体を丁寧に洗うことです。
【手洗い6大ポイント】
- 手のひら
- 手の甲
- 指先・爪
- 指の間
- 親指まわり
- 手首
人は、無意識のうちに手で顔を触ることがとても多いです。 しかし、日常生活の中で様々なものに触れている その「手」には、知らず知らずのうちにバイキン(ウイルスや細菌など)が付着しています。
そのバイキンだらけの手でまたさらに口や鼻の周りにも触れてしまうと、そこにもバイキンが付着しますよね。そして、それがいつの間にか体内に取り込まれ、感染症を発症してしまうことになるのです。
ですから、汚れの有無に関わらず、目に見えないバイキンをしっかり落とすことが大事。そのためには、30秒くらい時間をかけて手洗いの6大ポイントをしっかり洗いましょう。
洗い残しが多いと言われているのは、指先や親指部分です。また、長袖を着用する季節には手首の洗い方が甘くなりがちなので、特に意識してみて下さいね。
手洗いは流水すすぎが肝心!
手洗いでもうひとつ重要なことは、流水でしっかり洗い流すことです。
どんなに一生懸命あわあわゴシゴシやっても、しっかりすすぎがでいていなければウイルスは手に残ったまま。手洗いの基本は、流水で汚れを洗い流すことと心得ましょう。
流水すすぎも30秒はしっかりとやって下さい。できれば袖をまくり上げ、ひじの下あたりからバイキンを流すイメージでやっていただくと、なおいいですね。
『ハッピーバースデー』の歌を2回繰り返すと、ちょうど30秒くらいだよ(「ディア○○ちゃ~ん」とちゃんと伸ばすのがコツ)。実際に歌ってみると結構長く感じるよ。
ちなみにビスケットが増えていく『ふしぎなポケット』の歌も大体30秒。お子さんと一緒に、お気に入りの歌を歌いながら、いろいろ試してみるのも面白いですよ。
子供に手洗いを習慣づける方法
正しい手洗い方法を改めて確認してみると、大人でも「手洗いってこんなにきっちりやるものなの?」と驚いてしまいますよね。果たして子供にこんな手洗いができるのでしょうか…?
出鼻を挫くようですが、小さな子供が、一足飛びに完璧な手洗いをひとりでするのは無理です。
新型コロナウイルスの感染リスクなどを考えると、つい本気モードで子供に教え込みたくなりますよね。しかし、ガミガミ言い過ぎてお子さんが手洗い嫌いになってしまっては本末転倒。遠回りなようでも、まずは楽しく手洗いを習慣化していくことから始めていきましょう。
手洗いスターターには動画活用&親子で楽しく!
小さな子供に何かを教えるなら、とにかく楽しいのが1番!子供は、楽しいことなら自らすすんでやりたがるもの。親子で水遊びを楽しむ感覚で、日常の中に丁寧な手洗いを取り入れていくことがおすすめです。
子供は歌遊びやリズム遊びが大好き!つい口ずさみたくなっちゃう『シャボンちゃんの手あらいうた』は、洗い方もわかりやすくて私のイチ押しだよ。
ノリノリで歌っているうちに、自然と正しい手洗いを覚えてしまえるので、是非一度お子さんと一緒に見てみて下さい。
ただ、小さな子供が手を洗うには少しアップテンポだから、実際に手を洗う時には、ちょっとゆっくり目に歌うのがコツだよ。
食事の前や、外から帰ってきた時には「あわあわジャブジャブお手てキレイ!」を自然に楽しく習慣化していきましょう。
手洗いと同じく、感染症予防の柱のひとつとなるのが「うがい」です。こちらも子供達に身に着けてもらいたい習慣ですが、うがいは手洗いよりもさらに習得が難しい高等技術。教えるママも苦戦を強いられるかもしれません。
うがいの練習方法、効果的なうがいの仕方などは、こちらをぜひ参考にしてみて下さい。
子供のひとり手洗いは誉めてステップアップ!
ただでさえ忙しいママが、手洗いのたびに子どもに付き合うのはとっても大変。早くひとりで洗えるようになってくれたらいいのに…とは誰しも思いますよね。
ですが、子供が大きくなってひとりで手洗いができるようになると、いつの間にか手洗いがテキトーになってしまっていることも。こっそり観察していたら、2~3秒水に濡らしてお終い!なんて手洗いをしている子供達も珍しくはありません。
そこで、お子さんがある程度大きくなってきたら、お子さん自身が「手洗いマスター」となれるよう、正しい手洗いのやり方を再度しっかり教えてあげましょう。コツはとにかく誉めて伸ばすこと。
- まず、できているところ(必ず探して)を誉める。
- 誉めた後に「あとは○○の部分がきちんと洗えるようになったらカンペキだね」と課題を明確にしてあげる。
- 課題がクリアできたら、めちゃくちゃ誉める。
うちの小1の息子は、この「誉め誉め作戦」で我が家の手洗いマスターの称号をゲットしたよ。今では、大人が見ていなくてもしっかり手を洗うし、おじいちゃんやおばあちゃんにも手洗いを教えたりしているわ(笑)
子供のやる気もアップ!おすすめ手洗いグッズ
子供に「やる気」になってもらうには、様々な手洗いグッズの利用も効果的です。
実際に「子供が自分から手洗いするようになった」評判の高いおすすめグッズを紹介していくね。
感染症予防にも◎自動ハンドソープディスペンサー
子供が石鹸をしっかり泡立てて使うのはかなり難しいので、ハンドソープはやはり泡タイプのものがベター。
また、洗面台の奥に置かれているハンドソープのボトルは、小さな子供には手が届きにくいですよね。その点、こちらは手を近づけるだけで自動で泡が出てくるので使いやすさも◎
自動ディスペンサーは、子供が使いやすいというだけではありません。ボトルのポンプに直接手を触れる必要がないので、とっても衛生的。家族全員の感染予防にも最適なんです。
自動で泡が出てくるのは、想像以上に子供の気持ちが盛り上がるみたい。私の友達の家では、この自動ディスペンサーを置いた途端、子供が自分から手を洗いたがるようになったんだって。
手洗いが自然に上手くなる?バイキンスタンプ
丁寧に手を洗う習慣を身につけさせたいなら、こちらの練習スタンプがおすすめ。ポンとスタンプを押すとバイキン君が手にペッタン。このバイキン君が消えるまでしっかりと石鹸で手を洗う練習ができます。
手についたバイキンを洗って落とす→バイキン退治のイメージが視覚化できるのが楽しいらしく、「バイキン押して~」と、手洗いスターターの小さな子供達からも人気です。
指の付け根や手首のあたりにスタンプを押してあげると、洗い残しなく「正しい手洗い」が自然と身につくよ。
流水すすぎをサポート!ウォーターガイド
自分で立つことができるようになれば、小さな赤ちゃんでもひとりで手洗いできますよね。しかし、お家の洗面台は大人仕様。小さな子供ではなかなか水に手が届きません。
きちんとした手洗いをしてもらうためには、洗いやすい環境を整えてあげることも大事。ウォーターガイドを取り付けることで、子供にも届く位置まで水を流すことができますよ。
こちらのウォーターガイドは、水が流れると赤い水車のようなようなものがくるくると回る仕掛けがあり、これが子供のツボ!まさに水遊び感覚で、30秒すすぎもなんなくやってくれますよ。
速乾性マイタオルで衛生的に!
子供って、自分専用のグッズがあるとモチベーションがググンとアップしますよね。そこで、洗面所にマイタオルをセットしてみるのはいかがでしょうか。
こちらのモールタオルは吸水性と速乾性が素晴らしく、子供でも手洗い後のお手拭きがしっかりできると高評価。
実は、感染症の予防には手洗い後の手の乾かし方もとても重要。タオルの共有や、ジメジメ湿ったタオルの使用はNGなんです。
ベストは使い捨てのペーパータオルで手を拭くことですが、家族みんなでペーパータオルを消費するとなると、ストックも相当な量になりますし、コスト面も気になりますよね。
マイタオル方式や、こまめなタオル交換で感染症対策を図ってみてはいかがでしょうか?
手洗いができない時は?水洗いやウェットティッシュでもOK?
健康維持に貢献する「正しい手洗い」は『石鹸で隅々まで丁寧に洗い、流水でしっかりと洗い流すこと』です。しかし、外出先など自宅以外の場所では、必ずしも手洗い環境が整っているわけではありません。
にもかかわらず、好奇心旺盛な子供はとにかくあちこち触りまくり…。時も場所も選ばず手を汚してしまいます。
そこで、「正しい手洗い」の実践が困難な時、手指の清潔を保つ方法やそのポイントについてご紹介しておきましょう。
手洗いは水だけでも効果がある?
外遊びの途中や外出先で手を洗いたい時、とりあえず水道はあるけれど石鹸までは用意されていない、という状況はよくあるものです。
また、新型コロナウイルスの感染拡大時には、ひと時ハンドソープが店頭から消えてしまい、自宅でも石鹸を切らしてしまった!なんて方もいらっしゃったかと思います。
このように、石鹸がなく水だけで手洗いする時は、いつもより丁寧に時間をかけて洗うようにしましょう。
感染症をブロックするためには石鹸を使っての手洗いが最適ですが、正しい方法で洗えば、実は水だけでもかなりのバイキンを落とせるんです。
なんと流水で15秒間手洗いをすると、手に付着していたバイキンを約1%にまで減らすことができるのだとか。そして手洗い時間を長くすることにより、さらに多くのバイキンを落とすことが可能になります。
水道の使用状況が許せば、いつもの倍くらいの時間をかけて洗えるといいですね。
ウェットティッシュは重ね拭きで除菌効果をアップ!
移動中などの水が使えない場所では、手洗いの代わりにウェットティッシュでササッとお手拭き、という方も多いのではないでしょうか。この時、「ササッと」ではなく、適切な使い方をすれば、ウェットティッシュでも手指を清潔な状態にすることができます。
ウェットティッシュを使う際に注意すべきは、拭き残しを作らないこと。手洗いの時と同様に、指先や指の付け根などの細かな部分までしっかりと拭き取ることが重要です。
バイキンをしっかり落として感染症を予防するには、やっぱりアルコールタイプのティッシュを使った方がいいのかしら?
確かに、アルコールタイプは、ノンアルコールのものよりも除菌効果は高いとされていますね。ですが、アルコールが配合されていても、拭き残しがあれば効果は半減。やはり大事なのは成分よりも拭き取り方です。
手全体を満遍なく丁寧に拭き取ることで、ノンアルコールタイプのウェットティッシュでも、手に付着したバイキンを物理的に払拭することができます。また、二度拭き三度拭きと重ね拭きをすれば、さらに除菌効果はアップ!
日頃何気なく使っているウェットティッシュ。ぜひ拭き取り方を見直してみて下さいね。
手軽なアルコール消毒液で簡単殺菌
より高い除菌力を求めるなら、やはりアルコール消毒液の携帯がおすすめです。
直接手に刷り込むアルコール消毒液は、何と言っても殺菌力が抜群。場所を選ばず手早く手軽に使えるため、こまめに消毒することで手指の清潔を保てるという優れものです。風邪の流行るシーズンなどは、常備しておけると安心ですよね。
使用時のポイントは、手洗いと同じく指先や指の間など、手全体に満遍なく消毒液を刷り込むこと。
アルコール消毒液は汚れ自体を落としてくれるわけじゃないから、ウェットティッシュとダブル使いするといいわね。
ただし、アルコール消毒液は万能ではないんです。ノロウイルスのようにアルコール消毒の効かないウイルスもあるので過信は禁物ですよ。
ノロウイルスの感染は「冬だけ」というイメージがありますが、実は年間を通して感染のリスクがあるんです。なんと5月に感染したという人も!やはり常日頃から感染症予防の意識を持つことが大切ですね。
ノロウイルスへの対策についてはこちらをご覧ください。
まとめ
- 「正しい手洗い」方法とは、石鹸を使い6大ポイント(手のひら・手の甲・指先・指の間・親指まわり・手首)をしっかり洗い、流水すすぎをしっかり行うこと。
- 子供に手洗いを教える時は、動画やグッズなどを利用して楽しく習慣づけるところからスタートすると◎
- 石鹸がない時は、長めの水洗い。手洗い環境がない時は、ウェットティッシュやアルコール消毒液で効果的に除菌を。
日に何度も行っている手洗いは、効果的なやり方を意識することで、健康を守ってくれる心強い味方となってくれます。
そんな手洗い習慣が、子供達と末永く仲の良いお友達になってくれることを願って…。焦らず楽しく、ママ達も日々手洗い指導に奮闘致しましょう(笑)